- 2026年5月25日
妊活中、男性は何をすればいい?精液検査・生活習慣・受診の目安を泌尿器科専門医・生殖医療専門医が解説
妊活というと、女性側の検査や治療を思い浮かべる方が多いかもしれません。
しかし、妊娠は夫婦で取り組むものです。
男性側の状態が妊娠しにくさに関係していることも少なくありません。
「妊活中だけど、自分は何をすればよいのか分からない」
「妻は婦人科に通っているが、自分はまだ検査を受けていない」
「精液検査を受けた方がよいのか迷っている」
「生活習慣を変えればよいのか知りたい」
このように感じている男性も多いのではないでしょうか。
この記事では、妊活中の男性がまず何をすべきか、精液検査、生活習慣、受診の目安について、泌尿器科専門医・生殖医療専門医の立場から分かりやすく解説します。
■ 妊活は女性だけが頑張るものではありません
不妊治療では、女性側の通院や検査が先に進むことが多くあります。
しかし、不妊の原因は女性側だけにあるとは限りません。
男性側の要因としては、
・精子の数が少ない
・精子の動きが弱い
・精子の質が低下している
・精索静脈瘤がある
・ホルモンバランスに異常がある
・EDや射精障害がある
・生活習慣や内服薬が影響している
などが考えられます。
男性不妊は、自覚症状がほとんどないことも多いです。
体調が良い、性機能に大きな問題がない、過去に子どもができたことがある、という場合でも、現在の精子の状態は検査しなければ分かりません。
■ まず男性がすべきことは「自分の状態を知ること」
妊活中の男性が最初に行うべきことは、自分の状態を知ることです。
その第一歩が精液検査です。
精液検査では、
・精液量
・精子濃度
・総精子数
・運動率
・形態
などを確認します。
精液検査を受けることで、現在の精子の状態を客観的に把握できます。
「とりあえず様子を見る」
「女性側の治療が進んでから考える」
「自分には問題ないはず」
と考えているうちに、時間が過ぎてしまうこともあります。
妊活では時間も大切です。
早めに男性側を確認することで、その後の選択肢が広がることがあります。
■ 精液検査だけで十分?
精液検査はとても重要な検査です。
ただし、精液検査だけで男性側の原因がすべて分かるわけではありません。
たとえば、
・精索静脈瘤があるか
・精巣の大きさや状態に問題があるか
・ホルモンバランスに異常があるか
・薬剤や生活習慣が影響しているか
・EDや射精障害が関係しているか
といった点は、精液検査だけでは十分に分からないことがあります。
そのため、男性不妊では、精液検査に加えて、精巣・陰嚢エコーやホルモン採血などを組み合わせて評価することが大切です。
■ 精索静脈瘤が隠れていることもあります
男性不妊で特に重要なのが、精索静脈瘤です。
精索静脈瘤とは、陰嚢内の静脈が拡張し、血流がうっ滞する状態です。
精索静脈瘤があると、
・精巣周囲の温度上昇
・酸化ストレスの増加
・精子の運動率低下
・精子の質の低下
などが起こる可能性があります。
精索静脈瘤は、自覚症状がほとんどないこともあります。
一方で、状態によっては手術を検討できる男性不妊の原因です。
妊活中の男性では、精液検査だけでなく、精巣・陰嚢エコーで精索静脈瘤の有無を確認することも大切です。
■ 生活習慣で見直したいこと
妊活中の男性では、生活習慣の見直しも重要です。
精子は日々の体調や生活環境の影響を受けることがあります。
喫煙
タバコは精液所見や精子の質に悪影響を与える可能性があります。
紙タバコだけでなく、加熱式タバコや電子タバコについても、妊活中に安全と言い切れるものではありません。
妊活中は、禁煙を考えることが大切です。
サウナ・長風呂・熱ストレス
精巣は熱に弱い臓器です。
サウナ、長風呂、膝上PC、きつい下着などによる熱ストレスは、精子の状態に影響する可能性があります。
サウナを完全に否定する必要はありませんが、妊活中で精液所見が悪い方は、過度な熱曝露を避ける工夫が大切です。
睡眠不足
睡眠不足や慢性的な疲労は、ホルモンバランスや体調に影響します。
妊活中は、睡眠時間を確保し、体調を整えることも大切です。
肥満・生活習慣病
肥満、糖尿病、高血圧、脂質異常症などは、男性ホルモンや性機能、血管の健康に関係します。
EDや性欲低下がある場合には、生活習慣病が隠れていることもあります。
飲酒
過度の飲酒は体調やホルモンバランスに影響することがあります。
妊活中は飲酒量を見直すことも一つの方法です。
内服薬
AGA治療薬、一部のホルモン製剤、筋肉増強目的の薬剤、その他の薬剤が精子形成や性機能に影響することがあります。
妊活中に内服薬がある場合は、自己判断で中止せず、医師に相談しましょう。
■ EDや射精障害も妊活に関係します
男性不妊というと、精子の数や動きだけを考えがちです。
しかし、EDや射精障害も妊活に関係します。
たとえば、
・勃起が維持しにくい
・膣内射精が難しい
・射精まで時間がかかりすぎる
・射精できない
・逆行性射精がある
といった場合、妊娠に至りにくくなることがあります。
性機能の問題は相談しにくいものですが、治療できる場合もあります。
妊活中で性機能に不安がある場合には、早めに相談することをおすすめします。
■ いつ受診すればよい?
以下のような場合には、男性側の評価を受けることをおすすめします。
・妊活を始めてしばらく経っている
・精液検査を受けたことがない
・婦人科で不妊治療中だが男性側の評価がまだ十分でない
・精液検査で異常を指摘された
・一人目はできたが二人目がなかなかできない
・精索静脈瘤と言われたことがある
・陰嚢の違和感や重だるさがある
・EDや射精障害がある
・喫煙、サウナ、AGA治療薬など生活習慣や薬が気になる
「まだ早いかな」と思っている段階でも、男性側の状態を確認することには意味があります。
早めに検査を受けることで、不要な不安を減らせる場合もあります。
■ 妊活中の男性におすすめしたい行動
妊活中の男性がまず行うべきことを整理すると、次のようになります。
・精液検査を受ける
・精巣・陰嚢エコーで精索静脈瘤などを確認する
・ホルモン採血を受ける
・喫煙を見直す
・サウナや長風呂などの熱ストレスを控えめにする
・睡眠不足を改善する
・肥満や生活習慣病を放置しない
・EDや射精障害があれば相談する
・夫婦で情報を共有する
妊活は、女性だけが頑張るものではありません。
男性側が自分の状態を知り、できることから取り組むことが大切です。
■ 当院での男性不妊評価
当院では、男性不妊に対して、精液検査だけで終わらせるのではなく、男性側の状態を総合的に確認します。
具体的には、
・精液検査
・精巣・陰嚢エコー
・ホルモン採血
・精索静脈瘤の評価
・EDや射精障害の相談
・生活習慣や内服薬の確認
などを組み合わせて評価します。
また、精索静脈瘤が男性不妊に関係していると考えられる場合には、日帰り手術も含めて治療方針をご提案します。
流山市・おおたかの森周辺だけでなく、柏市、三郷市、松戸市、野田市、つくばエクスプレス沿線、常磐線沿線、東武アーバンパークライン沿線から通院を検討される方もご相談ください。
■ まとめ
妊活中の男性がまずすべきことは、自分の状態を知ることです。
精液検査は男性側評価の第一歩ですが、それだけで原因がすべて分かるわけではありません。
精巣・陰嚢エコー、ホルモン採血、精索静脈瘤の評価、生活習慣や性機能の確認を組み合わせることで、男性側の状態をより詳しく確認できます。
妊活は女性だけのものではありません。
男性側も早めに検査を受け、夫婦で妊活に向き合うことが大切です。
流山市・おおたかの森周辺で、妊活中に男性が何をすればよいか悩んでいる方は、一度ご相談ください。