• 2026年5月25日
  • 2026年5月26日

精索静脈瘤は自分でわかる?セルフチェック方法と受診の目安を泌尿器科専門医・生殖医療専門医が解説

精索静脈瘤について調べている方の中には、

「自分にも精索静脈瘤があるのではないか」
「陰嚢の血管がボコボコしている気がする」
「左側だけ違和感がある」
「立っていると重だるい」
「男性不妊と関係があるのか心配」

と感じている方もいらっしゃるかもしれません。

精索静脈瘤は、男性不妊の原因として重要な疾患の一つです。
一方で、自覚症状がほとんどなく、検査を受けるまで気づかれないこともあります。

この記事では、精索静脈瘤のセルフチェックの目安、注意すべき症状、受診のタイミングについて、泌尿器科専門医・生殖医療専門医の立場から分かりやすく解説します。

■ 精索静脈瘤とは

精索静脈瘤とは、陰嚢内の静脈が拡張し、血液の流れがうっ滞している状態です。

精巣から心臓へ戻る血液の流れが悪くなり、陰嚢内の静脈がふくらむことで起こります。

特に左側に多くみられます。

精索静脈瘤があると、精巣周囲の温度上昇や酸化ストレスなどにより、精子の数や動き、質に影響することがあります。

そのため、男性不妊の評価では非常に重要なポイントになります。

■ 精索静脈瘤は自分でわかることがある?

精索静脈瘤は、ある程度進行している場合、自分で気づくことがあります。

ただし、自己判断だけで診断することはできません。

セルフチェックで「疑わしい」と感じた場合には、泌尿器科で診察やエコー検査を受けることが大切です。

自分で気づくきっかけとしては、以下のようなものがあります。

・陰嚢の上の方に血管が浮き出ている
・左側の陰嚢だけボコボコしている
・立っていると陰嚢が重だるい
・夕方になると違和感が強くなる
・運動後に陰嚢の痛みや違和感がある
・左右の精巣の大きさが違う気がする
・妊活中だがなかなか妊娠しない

このような症状がある場合、精索静脈瘤が隠れていることがあります。

■ セルフチェックの方法

精索静脈瘤のセルフチェックは、入浴後など体が温まっている時に行いやすいです。

以下の点を確認してみてください。

1. 左右差を見る

鏡の前で陰嚢の左右差を確認します。

精索静脈瘤は左側に多いため、左側だけふくらんでいる、左側だけ下がっている、左側だけ血管が目立つ場合は注意が必要です。

ただし、陰嚢や精巣にはもともと左右差があります。
左右差があるからといって、必ず病気というわけではありません。

2. 立った状態で確認する

精索静脈瘤は、立っていると目立ちやすくなることがあります。

横になっていると分かりにくく、立つと血管が浮き出てくる場合があります。

立った状態で、陰嚢の上の方に柔らかい血管のふくらみがないか確認します。

3. 陰嚢の上の方を軽く触れる

精巣そのものではなく、精巣の上から足の付け根に向かう部分に、柔らかい血管のかたまりのようなものを触れることがあります。

よく「ミミズが入っているような感じ」と表現されることがあります。

ただし、強く押したり、何度も触りすぎたりする必要はありません。
痛みがある場合は無理に触らないでください。

4. 咳ばらいや腹圧で変化するか見る

立った状態で咳ばらいをしたり、お腹に軽く力を入れたりすると、精索静脈瘤がある場合にふくらみが強くなることがあります。

ただし、この確認も自己判断には限界があります。

疑わしい場合は、エコー検査で評価することが大切です。

■ セルフチェックで注意したい症状

以下のような場合には、早めに泌尿器科で相談することをおすすめします。

陰嚢に痛みがある

精索静脈瘤では、陰嚢の重だるさや違和感、鈍い痛みが出ることがあります。

特に、長時間立っている時、運動後、夕方に症状が強くなることがあります。

陰嚢がボコボコしている

陰嚢の上の方に血管のふくらみがあり、立つと目立つ場合は精索静脈瘤の可能性があります。

妊活中でなかなか妊娠しない

精索静脈瘤は、男性不妊の原因として重要です。

妊活中でなかなか妊娠しない場合、女性側だけでなく男性側の評価も大切です。

精液検査で異常を指摘された

精子の数が少ない、運動率が低い、精子の質が気になる場合には、精索静脈瘤が関係していることがあります。

左右の精巣サイズに差がある気がする

若い方では、精索静脈瘤によって精巣の発育やサイズに影響が出ることがあります。

左右差が気になる場合も相談の目安になります。

■ 自己判断だけでは分からない理由

精索静脈瘤は、セルフチェックで疑うことはできますが、自己判断だけで確定することはできません。

理由は、陰嚢内には精索静脈瘤以外にもさまざまな病気があるからです。

たとえば、

・精巣腫瘍
・精巣上体炎
・陰嚢水腫
・鼠径ヘルニア
・精巣捻転
・精巣上体嚢胞

などが関係することもあります。

特に、急な強い痛み、精巣の腫れ、発熱、硬いしこりがある場合には、早めの受診が必要です。

「たぶん精索静脈瘤だろう」と自己判断せず、気になる症状がある場合には泌尿器科で確認しましょう。

■ 泌尿器科では何を確認する?

泌尿器科では、問診、診察、エコー検査などを組み合わせて評価します。

男性不妊が関係する場合には、精液検査や採血も重要です。

診察

立った状態や横になった状態で、陰嚢の状態を確認します。

精索静脈瘤は、立位で目立ちやすいことがあります。

精巣・陰嚢エコー

エコー検査では、精巣の大きさ、左右差、静脈の拡張、血流の逆流などを確認します。

触診だけでは分かりにくい場合にも、エコー検査が参考になります。

精液検査

精子の数、運動率、精液量などを確認します。

妊活中の場合、精索静脈瘤が精液所見に影響しているかを考えるうえで重要です。

ホルモン採血

FSH、LH、テストステロン、プロラクチンなどを確認することがあります。

精巣の働きやホルモンバランスを把握するために役立ちます。

■ 手術が必要かどうかは総合的に判断します

精索静脈瘤が見つかったからといって、必ず手術が必要なわけではありません。

手術を検討するかどうかは、

・妊娠を希望しているか
・精液検査に異常があるか
・触診で分かる精索静脈瘤か
・痛みや違和感があるか
・精巣サイズへの影響があるか
・女性側の状況や妊活期間

などを総合的に判断します。

AUA/ASRMガイドラインでは、妊娠を希望していて、触診で分かる精索静脈瘤があり、精液所見に異常がある男性では、精索静脈瘤手術を検討するとされています。

一方で、画像検査だけで見つかる、触診では分からない精索静脈瘤については、手術を勧めないとされています。

つまり、「精索静脈瘤があるか」だけでなく、その精索静脈瘤が治療する意味のある状態かを判断することが大切です。

■ このような方はご相談ください

以下のような方は、一度ご相談ください。

・陰嚢の血管がボコボコしている
・左側だけ陰嚢が重だるい
・立っていると違和感が強くなる
・精索静脈瘤かもしれないと思っている
・精液検査で異常を指摘された
・妊活中だがなかなか妊娠しない
・一人目はできたが二人目がなかなかできない
・精索静脈瘤の手術が必要か知りたい

早めに状態を確認することで、今後の妊活や治療方針を考えやすくなります。

■ 当院での対応

当院では、精索静脈瘤や男性不妊に対して、精液検査だけでなく、精巣・陰嚢エコー、ホルモン採血などを組み合わせて総合的に評価しています。

精索静脈瘤が男性不妊に関係していると考えられる場合には、日帰り手術も含めて治療方針をご提案します。

流山市・おおたかの森周辺だけでなく、柏市、三郷市、松戸市、野田市、つくばエクスプレス沿線、常磐線沿線、東武アーバンパークライン沿線から通院を検討される方もご相談ください。

■ まとめ

精索静脈瘤は、自分で気づくことがある病気です。

陰嚢の血管がボコボコしている、左側だけ重だるい、立っていると違和感がある、妊活中でなかなか妊娠しない、という場合には、精索静脈瘤が関係していることがあります。

ただし、自己判断だけで診断することはできません。

精索静脈瘤が疑われる場合には、泌尿器科で診察、エコー検査、精液検査、採血などを組み合わせて確認することが大切です。

流山市・おおたかの森周辺で、精索静脈瘤や男性不妊についてお悩みの方は、一度ご相談ください。

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