- 2026年5月7日
- 2026年5月13日
男性不妊とは?原因・検査・治療を泌尿器科専門医・生殖医療専門医がわかりやすく解説|リプロケアクリニックおおたかの森
妊活をしている中で、
「なかなか妊娠しない」
「男性側にも原因があるのだろうか」
「何から検査を始めればよいのか分からない」
と感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
不妊というと、どうしても女性側の検査や治療が先行しがちです。
しかし実際には、妊娠しにくい原因に男性側の要因が関係していることも少なくありません。
男性不妊は、見た目や体調だけでは分からないことが多く、検査をして初めて状態が分かることがあります。
この記事では、男性不妊の原因、検査、治療について、泌尿器科専門医の立場から分かりやすく解説します。
■ 男性不妊とは
男性不妊とは、男性側の要因によって妊娠に至りにくくなっている状態を指します。
男性側の要因としては、
・精子の数が少ない
・精子の動きが弱い
・精子の形態に問題がある
・精子の質が低下している
・ホルモンバランスに異常がある
・精索静脈瘤がある
などが考えられます。
男性不妊では、自覚症状がほとんどないことも多くあります。
そのため、「体調は普通だから大丈夫」とは限りません。
妊活を進めるうえでは、女性側だけでなく、男性側の状態も確認することが大切です。
■ 男性不妊の主な原因
男性不妊の原因は一つではありません。
複数の要因が重なっていることもあります。
精子の数や動きの異常
精液検査で、精子の数が少ない、動きが弱いなどの異常が見つかることがあります。
これは男性不妊の評価で非常に重要なポイントです。
ただし、精液検査で異常が見つかったとしても、それだけで原因がすべて分かるわけではありません。
精索静脈瘤
男性不妊の原因として特に重要なのが、精索静脈瘤です。
精索静脈瘤とは、陰嚢内の静脈が拡張し、血流がうっ滞する状態です。
これにより、
・精巣の温度上昇
・酸化ストレス
・精子の質の低下
などが起こることがあります。
精索静脈瘤は自覚症状がほとんどないことも多く、検査を受けるまで気づかれない場合があります。
一方で、状態によっては治療を検討できる男性不妊の原因です。
精索静脈瘤について詳しく知りたい方はこちら
→ 精索静脈瘤の記事
ホルモン異常
精子を作る働きには、男性ホルモンや脳下垂体から分泌されるホルモンが関係しています。
ホルモンバランスに異常があると、精子を作る機能に影響することがあります。
そのため、必要に応じて採血検査を行い、テストステロン、FSH、LH、プロラクチンなどを確認します。
生活習慣
喫煙、睡眠不足、過度な飲酒、肥満、ストレスなども精子の状態に影響することがあります。
また、サウナや長時間の高温環境、長時間の座位なども精巣環境に影響する可能性があります。
生活習慣だけですべてが説明できるわけではありませんが、男性不妊を考えるうえで無視できない要素です。
性機能の問題
勃起や射精に関する問題が、妊娠しにくさにつながることもあります。
EDや射精障害がある場合には、男性不妊の一部として評価することがあります。
■ まず重要なのは精液検査です
男性不妊の評価で最初に重要になるのが、精液検査です。
精液検査では、
・精液量
・精子濃度
・総精子数
・運動率
・形態
などを確認します。
これにより、現在の精子の状態を客観的に把握することができます。
「まず自分の状態を知りたい」
「男性側にも問題がないか確認したい」
という場合、精液検査は非常に大切な第一歩です。
精液検査について詳しく知りたい方はこちら
→ 精液検査だけ受けたい方への記事
■ 精液検査だけでは分からないこともあります
精液検査はとても重要ですが、精液検査だけで原因がすべて分かるわけではありません。
例えば、
・精索静脈瘤があるのか
・精巣の大きさや状態に問題があるのか
・ホルモンバランスに異常があるのか
といったことは、精液検査だけでは十分に評価できません。
そのため、精液検査の結果だけで判断するのではなく、必要に応じてエコー検査や採血検査を組み合わせて、男性側の状態を総合的に確認することが重要です。
■ エコー検査で分かること
エコー検査では、精巣や陰嚢内の状態を確認します。
特に男性不妊診療で重要なのは、精索静脈瘤の評価です。
精索静脈瘤は、見た目だけでは分かりにくい場合があります。
エコー検査を行うことで、静脈の拡張や血流の状態を確認し、精索静脈瘤の有無や程度を評価します。
また、精巣の大きさや左右差なども確認できます。
■ 採血検査で分かること
採血検査では、男性ホルモンや精巣機能に関係するホルモンを確認します。
代表的な項目としては、
・テストステロン
・FSH
・LH
・プロラクチン
などがあります。
精液検査で異常があった場合、その背景にホルモン異常がないか確認することは重要です。
■ 男性不妊の検査の流れ
当院では、男性不妊の評価として、精液検査だけで終わらせるのではなく、必要に応じてエコー検査や採血検査を組み合わせて評価します。
検査の流れとしては、
1. 問診
妊活期間、これまでの検査歴、既往歴、生活習慣などを確認します。
2. 精液検査
精子の数や動きなどを確認し、現在の状態を把握します。
3. エコー検査
精巣や陰嚢内の状態を確認し、精索静脈瘤の有無などを評価します。
4. 採血検査
ホルモンバランスや精巣機能に関係する項目を確認します。
5. 結果説明と今後の方針
検査結果をもとに、今後の方針をご提案します。
■ 男性不妊の治療について
男性不妊の治療は、原因によって異なります。
生活習慣の見直し
喫煙、睡眠不足、肥満、過度な飲酒などがある場合には、生活習慣の見直しが大切です。
すぐに結果が出るわけではありませんが、精子の状態に影響する可能性があるため、基本的な対策として重要です。
薬物療法
ホルモンバランスや体の状態に応じて、薬物療法を検討することがあります。
ただし、すべての男性不妊に薬が有効というわけではありません。
原因に応じた判断が必要です。
精索静脈瘤の手術
精索静脈瘤があり、精液所見への影響が疑われる場合には、手術を検討することがあります。
精索静脈瘤は、男性不妊の中でも治療を検討できる代表的な原因です。
当院では、精索静脈瘤に対する日帰り手術にも対応しています。
生殖医療との連携
男性側の状態によっては、タイミング法、人工授精、体外受精、顕微授精などの生殖医療を検討することがあります。
男性側の評価は、婦人科や生殖医療クリニックでの治療方針を考えるうえでも重要な情報になります。
■ 二人目不妊でも男性側の評価は大切です
「一人目は自然にできたのに、二人目がなかなかできない」
というご相談もあります。
一人目を授かっている場合でも、男性側の状態が変化していることがあります。
年齢、生活習慣、精索静脈瘤の影響などにより、精子の状態が以前とは変わっている可能性があります。
二人目不妊で男性側の評価を受けたい場合も、泌尿器科が選択肢になります。
二人目不妊について詳しくはこちら
■ 婦人科で不妊治療中でも男性側の評価は並行できます
婦人科や生殖医療クリニックで不妊治療を受けている場合でも、男性側の検査は並行して進めることができます。
女性側の治療が進んでいても、男性側の状態が十分に評価されていないケースは少なくありません。
男性側の検査を行うことで、
・治療方針を考える材料になる
・精索静脈瘤など治療可能な原因が見つかることがある
・今後の選択肢を整理しやすくなる
といったメリットがあります。
婦人科で不妊治療中のご夫婦向けの記事はこちら
→ 婦人科で不妊治療中のご夫婦への記事
■ このような方はご相談ください
以下のような方は、男性側の評価を検討してもよいタイミングです。
・妊活を始めてしばらく経っている
・精液検査を受けたことがない
・精液検査で異常を指摘された
・一人目はできたが二人目がなかなかできない
・精索静脈瘤と言われたことがある
・婦人科や生殖医療クリニックに通院中だが、男性側の評価もしたい
・男性側も一度確認しておきたい
男性不妊は、早く状態を知ることで、その後の選択肢が広がることがあります。
■ 当院での男性不妊診療について
当院では、男性不妊に対して、精液検査だけで終わらせるのではなく、エコー検査や採血検査を組み合わせて、男性側の状態を総合的に確認しています。
また、精索静脈瘤が疑われる場合には、日帰り手術も含めて治療方針をご提案しています。
流山市・おおたかの森周辺で男性不妊にお悩みの方、また三郷市、柏市、つくばエクスプレス沿線、常磐線沿線、東武アーバンパークライン沿線から通院をご検討の方もご相談ください。
■ まとめ
男性不妊は、見た目や体調だけでは分からないことが多く、検査をして初めて状態が分かることがあります。
まずは精液検査が重要ですが、精液検査だけでは原因が分からないこともあります。
エコー検査や採血検査を組み合わせることで、精索静脈瘤やホルモン異常など、男性側の状態をより詳しく確認できます。
男性不妊は、ご夫婦で妊活を進めるうえで大切なテーマです。
流山市・おおたかの森周辺で男性不妊についてお悩みの方は、一度ご相談ください。